• 古澤慎之介

人は動機がなければ財布を開かない。あなたのやるべきは顧客が購買したくなる動機をつくること。

動機を作れば人は簡単に動く。

 人は動機がなければ、財布を開くどころか行動すらしません。必ず何らかの動機があって行動する生き物なのです。学校に行くのも、宿題をやるのも、会社に行くのも、コンビニでパンを買うのも何かしらの動機があるから行動をする。動機がない行動は一つも存在しません。


 ダイエットや禁煙が成功しない人は、意志が弱いのでも、方法が間違っているのでもない。ダイエットなら、食事制限をしたり、適度な運動をしたりするだけで効果があることは誰でも知っている。禁煙なら、タバコを買わず、タバコに火をつけないだけでいい。こんな簡単なことがなぜできないのか。


答えは「動機がない」もしくは「動機が弱すぎる」からに他ならない。


商売においてもこの「動機」は何よりも重要であり、顧客の買う動機をつくることができれば自然と売上に繋がっていく。今回は、この動機について掘り下げていきたい。動機についての理解は、ビジネスだけでなく、組織マネジメントや人間関係においても汎用的に活用できます。


意思の力に強弱はない、あるのは動機の強弱だ。

 よく「あの人は意志が強いからできた」とか、「私は意思の力が弱いからうまくいかない」という表現を聞くことがあるが、私は意思の力というものは存在しないと考えている。


 例えば「英会話」。この先、英語が話せた方が良さそうだし、勉強したいなという気持ちはあるが、仕事が忙しかったり、時間がないと、理由をつけては、なかなか勉強が続かない人っていますよね。この人は意志が弱いのではなく、英語が話せるようになるという動機が弱いから、他のことに対する動機が英語を勉強するという動機に勝ってしまっているだけなのです。


では、あなたに質問です。


「あなたは今から3ヶ月でヒンドゥー語を身につけられますか?」


ほとんどの方は即答で「無理」「できない」と答えるでしょう。


では聞き方を変えてみます。


「あなたが3ヶ月でヒンドゥー語を身につけらたら、10億円差し上げます。できますか?」


どうでしょう。

「絶対にやる!」って思いませんでしたか?


もう一つ

「あなたが3ヶ月でヒンドゥー語を身につけられなければ、あなたの大切な家族は死んでしまいます。できますか?」


どうでしょう。

「何がなんでも成し遂げる!」と思いませんでしたか?


これが動機の力です。


そして今例として挙げた2つの動機が重要な鍵になります。1つ目は「10億円差し上げます」というもので、2つ目は「あなたの大切なものが失われます」というもの。これは快楽を求める動機と、痛みを避ける動機です。基本的にこの2種類の動機が人の行動に大きな影響を与えているのです。


意思の力では「無理!」と思ったものが、動機が生まれると「何がなんでも成し遂げる!」に変わるわけです。この例からもわかるように私たちが日頃意思の力と思っているものは実は動機の有無だということなのです。


夏休みが終わる直前に宿題をやる人は「先生に怒られたくない」「みんなに笑われたくない」と痛みを避ける動機が働くから宿題をやります。最初に終わらせてしまう人は「夏休みを心配なく楽しみたい」という快楽を求める動機で行動するわけです。


人の行動はこの2種類の動機に時間軸が入って構成される。

人は快楽を求める動機と痛みを避ける動機によって行動するということがわかったと思いますが、実はそこまでシンプルではありません。この2種類に「現在」「過去」「未来」3つの時間軸が加わります。


●過去軸(過去の経験)

過去に経験した痛みを避ける「これをやったら怒られた」「これで失敗した」等

過去の快楽を求める「こうすればうまくいった」「おいしかった」等


●現在軸(現在の感情)

今の痛みを避ける「めんどくさい」等

今の快楽を求める「楽したい」「遊びたい」等


●未来軸(未来のビジョン)

未来の痛みを避ける「お金がなくなるのが怖い」「不健康になりたくない」等

未来の快楽を求める「成功したい」「こういう自分になりたい」等


何もしていない時には過去と現在の動機が優先されると言われている理由は、実際に経験したことや、今現在経験している感情が、未来のイメージを上回っているということが原因となります。なので、未来の動機が強くすることこそが、なりたい自分になるためには有効なのです。意思の力ではなく動機をどうマネジメントしていくかで人生は一瞬で180度変わります。そして楽に行動でき、楽に継続できるようになってくるのです。


ちょっとビジネスから外れましたが、これは重要なことですので、頭の片隅に必ずおいて置くようにしてください。自分の行動を分析してみるのも良いかもしれません。


そしてビジネス活かすには、常に顧客動機を意識したコミュニケーション(広告・POP・店頭・商品等)を仕掛け続けることが重要です。


あなたは顧客動機管理ができていますか?

動機の力は十分にわかったと思います。これらを踏まえて、自社のサービスについて考えてみてください。


 広告で、機能や効能ばかりを謳い、どれだけ商品が素晴らしいかばかりを伝えていませんか? 機能や効能は手段です、顧客の動機にアプローチするなら「痛みを避ける」「快楽を得る」の切り口を用いてコミュニケーションしてみてください。


あなたの店舗に来店する動機を意識的に提供しているでしょうか。

あなたの商品を買う動機を意識的に提供できているでしょうか。

さらに前段階で、あなたからきた販促メールを読む動機ができているでしょうか。

あなたのオファーに応える動機はできているでしょうか。


顧客はどういう動機形成をすれば行動してくれるでしょうか。

動機について理解すると、人の行動を促進することが楽にできるようになってきます。

自社の顧客はどのような動機があれば、

これは顧客に対しても従業員に対しても、人間関係においても活用できます。

是非深掘りして考えてみてくださいね。


あなたの素晴らしい商品、サービスによって、多くの人を幸せになることを願っています。


最後までご覧いただきありがとうございました。ビジネスの無料相談等も受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。


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