古澤慎之介
「忙しい」「時間がない」は真っ赤な嘘、人生の質を上げるタイムマネジメントの極意。
毎日何百通と来るメールに目を通し、オンラインで会議をし、チャットで指示を出し、移動中も資料や報告書を作り、夜は会食、休日に家族や恋人と過ごす時間も大切です。ビジネスマンは忙しいものです。ITツールの進化で、いつ、どこにいても仕事ができてしまう環境になり、私たちはますます忙殺されるようになってきています。
このように、みんなが忙しくしている中でも、10年後の自分のための自己投資に時間を使っている人もいれば、「忙しい」「時間がない」という最もらしい理由を並べて、それをやらない理由にしてしまう人も多くいます。
私も20代の後半の頃に、目の前にあるタスクをひたすらこなす毎日を送っていました。仕事もガンガンやっていましたし、夜はほぼ毎晩あちこちに飲みに行ったり、忙しくしている事に気持ちよくなり、自己投資については、忙しいということを免罪符に先延ばしにし、「時間ができたらやる」「いつかやる」と自分に言い聞かせている時期がありました。
しかしそんなことをしている私を見た大先輩がタイムマネジメントの極意を教えてくれました。この教えによって、私は「いかに暇な人間だったか」ということに気が付かされました。
タイムイズマネーというように、時間はお金と同様に投資資源です。資格の勉強や、英会話、筋トレなどの自己投資を「忙しい」を理由に先延ばしをして、「いつかやろう」と思っていても、そのいつかはいつまで経ってもやってきません。もし、あなたも先延ばししていることがあるなと思うのであれば、是非最後まで読んでみてくださいね。
時間の質の向上は人生の質の向上と同義です。
今日はタイムマネジメントの考え方についてお伝えしていきます。手帳の使い方などの小手先のテクニックではありません、時間の質を向上させていくための考え方とやり方です。

「時間の使い方の棚卸」しで、自分がいかに暇人かを把握する。
前述したように、私は、忙しくしていることを、充実していると思い込んでいる時期がありました。その私に大先輩が教えてくれたのが「時間の使い方の棚卸し」でした。それは自分の時間の使い方を可視化する方法で、実際にやってみたのですが、まあ、ひどい時間の使い方をしていることが判明しました。それ以来、今でも半年に一度は「時間の使い方の棚卸」をするようにしています。
やり方は超簡単、自分の24時間を2つの項目で分類するだけ!
時間の使い方の棚卸しは、自分の24時間をただ分類して可視化していくというものです。 分類の種類はたったの2つ「投資時間」と「消費・浪費時間」に分けるだけです。
投資時間は自分の成長や心身の健康、仕事では成果、寄与している時間。 消費・浪費時間はそれらに寄与していない時間。

1週間自分の時間の使い方をこまめに(15分単位)でメモしながら投資時間には青、消費・浪費時間には赤で塗っていきます。ただし、その分類には大事な考え方があるので以下をしっかり読んで進めてほしい。
分類する際の考え方
分類する際に注意点があります。
例えば「睡眠時間」は生存するために絶対に必要なものですから「投資」と考えてしまいがちですが、これは間違いです。何時間までなら健康に寄与する投資なのか、何時間以上は浪費になるのかをしっかりと見ていく必要があります。
必要な睡眠時間は人によって違うかもしれませんが、仮に6時間だとしたら、6時間の睡眠は、自身の健康維持やパフォーマンスのために必要な時間であるため「投資」となります。しかし、8時間寝てしまったら、同じ睡眠でも6時間は「投資」2時間は「消費・浪費」と考えて色分けしていきます。
同じように「飲み会」を考えてみます。人脈を広げたり、何か学びを目的としてお酒の席に参加することは「投資」といえます。
一方で、同僚と上司の悪口を言いながら酒を煽るという飲み方は、まあ推奨はしませんが、それがストレス解消になるという人もいるでしょう。ストレスマネジメントの一環であれば、それは自身のパフォーマンスに良い影響があるとも言えますので、「投資」と考えます。しかし、毎晩は必要ありません。せいぜい週に1度くらいがいいところでしょう。
週に1度のストレス解消のための愚痴飲み・バカ飲みは「投資」しかし2度目からは「浪費」と考えます。
仕事という大義名分が付いていても意味のない飲み会は少なくありません。そういうものもしっかりと分類していきます。このように同じコトでも、回数や時間数で明確に投資と消費・浪費をの境界線を明確にしていきます。

そしてもう一つ、移動時間。もし通勤に1時間かかっている人は往復で2時間ですから、12日間通勤したら、24時間ずっと通勤だけをしていることになります。そう考えると移動時間もバカになりません。移動時間についての考え方は、単に移動していたり、スマホゲームで過ごしているなら「消費・浪費」であり、読書や勉強などの時間として使っているなら「投資」と考えます。
移動と投資になる◯◯とのマルチタスクをしているかということがポイントです。
このように同じ項目でも「投資」と「浪費」が分かれるものがあるということを意識して分類していきます。
まずは現状を知ること、それができたら書き換えればいい。
このような考え方で時間を色分けしていくと、忙しいと思い込んでいる人も、自分が思っている以上に赤い時間(消費浪費)で溢れていることに気がつきます。忙しい忙しいと言っていた私も、これをやってから「時間がない」という言い訳は一切できなくなりました。
まずは、現状の自分の時間の質を知るということに意味があります。現段階で赤がたくさんあっても気にしなくても大丈夫です。赤が多いということは、それだけ使える時間がたくさんあるということにもなります。今から書き換えればいいのです。以下、私の研修で使っているスライドの一部です。

ここにあるように、まず大事なのは赤い部分(消費・浪費)のどこを捨てるかを意識することです。私たちは24時間を100%使い切っています、何かを始めるときは何かを捨てることを先にして24時間にスペースを開けることが大切です。何を削ればいいかは、赤でマークされた消費・浪費時間です。
空いたスペースには、なりたい自分になるための投資時間に書き換えていきます。全部真っ青にする必要はありません、赤い部分が残っても問題ないです、大事なのは時間を投資と消費で考えられるようになることです。
私自身も、これをやってよかったことは、何かをしている時や移動時間など「今のこの時間は投資時間だろうか」という内省する意識を常に持つようになったことです。まだまだ消費時間が多いのを自覚していますので、定期的にやるようにしています。
1日24時間は誰にでも平等に与えられた資産です。24時間という時間資産を「投資」に使うのか、消費・浪費してしまうのか、その使い方で人生の「質」が決まります。あなたの人生の経営者はあなた自身です。ご自身の大切な「時間資産」の使い方を今一度見直してみてはいかがでしょうか。
また、この考え方は、組織でも活用できますので、是非活用してみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。あなたの素晴らしい商品、サービスによって、多くの人が幸せになることを心より願っています。 ビジネスの無料相談等も受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください 。