• 古澤慎之介

「意志が弱いから続かない」は100%ウソ!「努力」もいらん!行動するのに必要なたった一つのこと。

 お仕事を通じて、様々な企業さんのプロジェクトに関わらせていただき、その中でも人の成長に関わることについても取り組ませていただくことが多く、その経験や自分自身の成長における葛藤や経験から確信を持ったことがあります。


 それは何か行動したり、継続し続けることに「意思の力は関係ない」ということです。


意思の力はメチャメチャ弱い。

 昔から「強い意志を持って取り組もう!」など、様々な人が当たり前のように言っていたので、あの人は意志が強いからできたんだ、自分は意志が弱いから続かないんだ、意志が弱いから私は●●できないと勝手に思い込んでいる節がありました。しかし、それは大きな間違いだったと言うことを声を大にしてお伝えしたい。


禁煙ができない、勉強が続かない、ダイエットがうまくいかない、それはあなたが全く力を持たない「意思の力」でなんとかしようと思っているからです。


この記事は若干長いです、しかし、もし、あなたが、意志が弱いと自分を責めていたり、ついサボっちゃう自分が嫌いだったりしたら、もし、あなたがそんな自分とさよならしたいと思うのであれば、この記事だけは最後まで読んでみてください。

意思の力も努力も必要がなかった。

 誤解を恐れずに言えばみんなが大好きな「努力」も必要ないと思っています。何度でも言いますが「意思の力」はびっくりするくらい弱い、そして意思の力はビル・ゲイツ氏だろうがイーロン・マスク氏だろうが、あなたと同じです。


 ただ、何かを成し遂げるには、強い意志を持って努力が必要だと私たちが思い込んでしまっているのにはちゃんと訳があります。何かを成し遂げた人は強い意志を持っていて、努力をしまくっているように見えてしまうからです。


 例えば、私の周りにいる経営者を見ても、毎日4時に起きて5kmくらい走って体力をつけいる人がいます。彼は、朝のランニングだけでなく、週に2回は仕事帰りにジムに行って体を鍛えている。当然、仕事も誰よりもやっている。これを側から見るとどう見えるかを考えてみてください。


「うわぁ、すごいな、ストイックだな、努力家だな、だから成功したんだな」という印象を持つ人もいるのではないでしょうか。私もまさにそう思っていました。そう思うと同時に「私には無理だな」と。


 しかし、彼に話を聞いてみると「ストイック?全然そんなことないよ、楽しいから続いてるだけだよ」とあっけらかんとしています。さらにその行動の源泉には何があるのかと掘り下げてみると「だって10年後にも好きなことを好きなだけできる自分でいたいじゃん、体力が無いからやめようとか、制限の中で過ごす10年後なんて絶対にやだもん。」と。


 ここに大きなヒントがあります。確かに、仕事もバリバリしている中で、毎日4時起きして5kmのランニングをしましょうと言われたら、朝はもっと寝ていたいとか、朝から疲れるのがいやだとか思ってしまうのが普通だと思います。その状態の人が毎日4時起きして5kmのランニングをすると言うのは、ストイックだとか、努力(やりたく無いことを無理矢理やること)に思えてしまいます。


 しかし、彼には、10年後の自分像が明確に描かれています。しかも「理想の10年後の自分」と「絶対に避けたい10年後の自分」の二つの自分をはっきりと思い描いているのです。

私はマーケティングを生業としていますが、人か如何に行動しない生き物なのかをよく知っています。しかし人は動機があればいくらでも動くことも知り尽くしています。むしろ動機がない行動は一つもないとも言えます。


 動機には基本的に2種類の動機しかありません

「快楽を求める動機」と「痛みを避ける動機」で人の行動はこの2つの動機で全て説明がつきます。


 例えば掃除、掃除をすること自体は誰にとっても面倒なことだと思います、しかし、掃除をしないと汚くなる、汚い部屋で過ごすという痛みを避けるために掃除をしているのかもしれませんし、掃除をしないとパートナーにうるさく言われるという痛みを避けるために仕方なく掃除をしているかもしれません。もしくは気持ち良い空間で過ごすのが好きだからその快楽を求めて掃除をする人もいるでしょう。 


 掃除一つとっても、様々な動機がありますが、動機があるから行動をするのです。筋トレをするのも、買い物をするのも、だらだら夜更かしすることにすら何かしらの動機は存在します。私はこの人間が行動するための2つの動機をマネジメントして顧客を動かすマーケターなので、ビジネスコミュニケーションにも大いに活用しています。


 先程の彼の話に戻しましょう。彼には毎日早起きする動機も5kmのランニングをする動機もあるから、楽に続けられるのです。しかしそれは動機がない人から見たら「ストイック」だとか「努力」に見えてしまう。さらに動機もなくこれをやろうとすると三日坊主にすら届かず簡単に挫折してしまうのです。これが「意思の力」だと思い込んでしまうカラクリなのです。


 私たちに足りないのは「意思の力」でも「努力」でもなく「明確な動機」です。

動機があれば、簡単に行動ができるようになってきます。ただ、これだけ聞いてもあなたは納得しないでしょう。「そんなことない、動機はあったんだ。でも・・・」と。


 私自身の結果が出たこと、出なかったことや、結果が出る人、出ない人、を観察していてわかったのは、何かを始めるのに必ず動機はあるのですが、多くの人はこの動機つくり方が間違っているだけなのだと。


動機があっても継続できなかった理由は動機の作用を知らないから。

 あなたにも経験があると思いますが、三日坊主とは言わないまでも、始めてみたものの、継続できずに、望む結果を手にすることなく、やめてしまったこと。例えば、禁煙、ダイエット、筋トレ、英会話、資格の勉強、ランニング等々。


 これが続かなかったのはあなたが意志が弱かったからではありません、そして動機がなかったわけでもありません、始めたということは何かしらの動機はあったのだと思います、しかしその動機がしっかりと機能しなかったというだけなのです。機能する動機を作れていなかったと言った方が正しいニュアンスかもしれません。


 私の失敗例をご紹介します、私は格闘技を観るのが好きで、K-1などを観ては、「おっしゃー!俺も筋トレするぜ!」となって毎回筋トレを始めるのですが、3日も持たずに無かったことになっていたりしました。毎回K-1の度にそれを繰り返していました。これは、その瞬間には気持ちが盛り上がり動機が生まれているのですが、実際には格闘技の選手になりたいわけでもないですし、K-1で優勝したいわけでもないわけなので、そこで瞬発的に生まれた動機は簡単に「めんどくさい」「疲れた休みたい」などの動機に負けてしまうのです。


このように私たちの中には複数の動機が混在していて、勝った方の動機にしたがって行動が決まるのです。


動機同士がバトルして勝った動機に基づいて行動する。

 この私の筋トレ例のように、格闘技をみて筋トレやるぞ!となる動機と、ゴロゴロしていたい、休みたいなどの動機が常に戦っており、その動機同士の戦いに勝った動機に基づいて私たちの行動が決まるのです。


 このことからわかるように、強くブレない動機がつくれるかどうかが全ての鍵になるのです。この強くブレない動機ができれば、他人からは努力、ストイックと見える行動や意志が強い人だなーと思われるようなことでも、自分自身は楽しんで楽に行動ができるようになってきます。


 この強い動機について最後に解説をしていきますが、その前に、この快楽を求める動機と痛みを避ける2つの動機には、3つの時間軸があるということをお伝えしておきます。過去・現在・未来の3つです。


過去軸の動機

「過去に快楽を得たから」「過去に痛みがあったから」という経験に基づく動機です。

現在軸の動機

 「今それが快楽だから」と「今それをしたくない・面倒臭い」などの今の感覚や感情に基づく動機です。

未来軸の動機

 「将来こんな快楽を得たい」「将来こんな痛みは避けたい」という願望に基づく動機です。


 2つの動機にそれぞれ3つの時間軸があり、6つの動機が存在し、この6つの動機がいつもあなたの中で勝負をし、勝った動機に基づいて自分の行動が決まります。


 これらの6つをよく観察してみるとわかるのですが、過去は実際に1度経験したものを参照しているので動機としては強い、そして現在の感覚や感情に基づくものも今すでに味わっているものなので、これも動機としては強いのです。そして未来、これは味わってもいなければ、まだ先の話なので、動機としては弱くなります。


 何もしなければ、過去と現在の動機に比べて未来の動機はかなり弱いのです。自然の状態であれば、過去軸の動機と現在軸の動機がほぼ勝つようにできているのです。


しかし以下の図をみてください。


 

 この図では矢印に注目していただきたいのですが、未来の動機は原則として「今やる」というところに対して作用します。こんな未来にしたいから”やる”、こんな未来にしたくないから"やる"わけです。


 動機は過去軸と現在軸に比べて未来軸は弱くなりやすく、行動は自然と過去の体験や今の感覚・感情に流されていくことと、未来軸の動機は全て"やる"に作用するということ、そして、それぞれの動機の勝負に勝ったところを参照して人は行動するという大原則をよく理解してください。


 この原理から考えると、未来の動機を勝たせてしまえば、人からはストイックで努力家と思われながらも、自分では楽に行動できる自分が作れるということです。逆に言えば、未来の動機が負けやすい状況下では、ほぼ間違いなくく過去の経験と現在の感覚・感情が勝ってしまって当然ということです。


ではどのようにして未来の動機を勝たせるかについてお伝えしていきます。


自分を楽に突き動かす未来動機のつくり方。

 誰もが少なからず、こうなりたいなー、こうはなりたくないなー、となんとなく、未来に対する願望はあると思います。そして将来こうなるためには、何をしなければいけないかもわかっています。しかし、なんとなく気が乗らないなー、仕事忙しいしなー、と先延ばしにしていることがあるのではないでしょうか。


 理想の未来にするために何をすべきなのかはわかっているのです、しかしそれが実行できないのは、未来の動機が過去軸・現在軸の動機勝負に負けてしまっているということなのです。それならば未来軸の動機の比重を重くしてあげればいいだけです。あなたの意思の弱さでも行動力の無さでもなく、単に動機がそう行動するようになっているだけなのです。


 未来軸の動機が勝負に勝てないのは、その動機があなたの感情を揺さぶるほどのものになっていないからです。環境も変化しますし、どうなるかわからない未来はどうしてもぼんやりとしがちです。しかし、努力家やストイックに見えるひとのほとんどはこの未来軸の動機がかなり具体的に描かれています。


 未来軸の動機をあなたが欲しくて欲しくて仕方なき強烈なものにするためのポイントをいくつかご紹介していきましょう。

ポイント①10年後をイメージする。         
 未来といっても明日明後日も未来ですし、1ヶ月後も未来です。しかし、この短期間で実現できることはかなり小さく、あなたの感情を揺さぶるようなものにはなかなかなりません。なので10年後にどうなっていたいかという時間軸でみていくことをおすすめしています。

ポイント②今からの積み上げでは考えずに10年後から考える。
 今の自分からの積み上げで考えると、どうしても今想像できる程度のものになりがちです。
10年というスパンで考えると、今では想像もつかないことができるようになっている可能性があるのです。10年前の自分を考えてみてください、当時想像すらしていない今になっていると思います。3年後には今では持っていない前提があるかもしれません。今あるものを前提に考えがちになってしまうとどうしても10年後の自分も過少なものになりがちになってしまうのです。

 なので、来年はこうなって、再来年はこう、3年後はこうという積み上げではなく、10年後からまず考えることが大切です。

ポイント③「今やり方は想像もつかないけど」これができていたら最高だなという超理想を描く。
 ここがキモです。今想像がつくような未来はあなたの感情を揺さぶるくらいのものには、なかなかなり得ません。どうしたら実現できるのか想像すらつかないが、こうなってたらマジ最高!と思える理想をイメージします。人に言ったら笑われそうなくらいがちょうど良いです。

ポイント④できるだけ具体的にイメージする。
 ③でイメージしたものをできるだけ具体的に掘り下げていきます。ビジュアルでイメージできて、思わずニヤつきそうになるくらいのものが良いです。
 ・どんなことを成し遂げているか。
 ・超理想を手に入れた10年後の最高の自分はどんな人たちと一緒にいるか。
 ・超理想を手に入れた10年後の最高の自分は、どんな生活をしているか。
 ・超理想を手に入れた10年後の最高の自分は、どんな活動をしているか。
 ・超理想を手に入れた10年後の最高の自分は、どんな休日を過ごしているか。
 ・超理想を手に入れた10年後の最高の自分は、次にどんなことに挑戦しているのか。 等

 これが具体的であればあるほど「未来軸の快楽を得る動機」が強くなります。

ポイント⑤超理想を実現できなかった10年後の自分もイメージする。
 「未来の痛みを避ける動機」もしっかりとつくっておくことも絶対に必要です。
 超理想を手に入れられなかった10年後の自分は・・・
 ・超理想を手に入れられなかった10年後の自分は、どんな人たちと過ごしているのか。
 ・超理想を手に入れられなかった10年後の自分は、どんな生活をしているのか。
 ・超理想を手に入れられなかった10年後の自分は、どんな休日をしているのか。
 ・超理想を手に入れられなかった10年後の自分は、どんな思いで昔を振り返っているのか。

これが具体的であればあるほど「未来軸の痛みを避ける動機」が強くなります。


 ここまでできればかなり強力な未来軸が出来上がります。ここで描いた超理想は時を追うごとに変わってもいいのです。とにかく今のあなたがそれが最高だと思えるものを、できるだけ具体的に描き切ることです。


 未来の痛みを避ける動機が瞬発力を生み、未来の快楽を得る動機が持久力を生みます。この両輪がしっかり回るようにするためには、できるだけ具体的に、本当にワクワクするような超理想を描くということです。今ここで描かなかった未来は絶対に実現しない、逆に今描いたものは絶対に実現するというつもりで描いてください。 


 コーチングでは、これをさらに掘り下げて、実際に2つの未来を「体験」するというワークも実施し、「絶対この理想を手に入れたい」「この理想手に入れられない未来は避けたい」という気持ちを体感を持って強烈に印象付けていきますが、流石に記事ではここまでが限界なので、そこについては省きますが、できるだけ描いたものを週に1回くらいは、妄想する時間を設けることで、徐々に動機が定着していくはずです。


10年後の自分にあらゆる選択を任せてしまう。

 超理想を手に入れている10年後のあなたも、今のあなたも同じ人間ですが、超理想を手に利してる10年後のあなたは、今のあなたと違う選択肢をしているはずです。

体型も習慣も違うかもしれません、時間の使い方もそうです。あらゆる選択を10年後の自分だったらどうするか?と問いかけてみてください。


 10年後の理想を手に入れたあなたは、朝、だらだら寝ているでしょうか。

 10年後の理想を手に入れたあなたは、暴飲暴食をしているでしょうか。

 10年後の理想を手に入れたあなたは、愚痴ばかり言っている人と一緒にいるでしょうか。

 10年後の理想を手に入れたあなたは、どんな体型で、どんな健康状態でしょうか。

 10年後の理想を手に入れたあなたは、人にどう思われているでしょうか。 

 10年後の理想を手に入れたあなたは、先延ばしにするでしょうか。


10年後の理想を手に入れてる自分を常に隣に置いて、その未来の自分に選択を任せてみてください。大きな選択ではなく、小さな選択の連続です。


ダイエットを成功させたいなら、やり方を探すのでも、よし頑張ろうと思うのでもなく、まず未来の強烈な動機をつくってください。意思の力ではなく、動機の力を使って「いやでも行動してしまう状態」を作れるかどうかです。


この動機のマネジメントは、ダイエットや、禁煙、語学の勉強、なににでも活用できます。

どんな人でも意思の力は蟻よりも弱いです、努力も必要ないです、あなたに必要なのは、心を揺さぶるくらい強烈な未来軸の動機だけです。



長くなってしまいましたが「動機」については、マーケティングにも、組織マネジメントにも、人材開発にも応用できるので、またどこかでお話ししたいと思います。


最後までご覧いただきありがとうございました。あなたの素晴らしい活動・商品サービスによって、多くの人が幸せになることを願っています。ビジネスの無料相談等も受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。


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