top of page
  • 執筆者の写真古澤慎之介

コロナショックから1年が経って考えるこれからの社会。

更新日:2021年3月27日

 本日は2021年の3月26日、ほぼ1年前くらいからCovid-19が騒がれ出した。当初はまあそのうち収まるだろという程度の認識でしたが、あれよあれよと世界中で蔓延し、現在世界で1億2500万人の人が感染したと言われ、死者数も275万人ととんでもない大惨事となりました。


 ロックダウン、渡航制限、外出制限、営業制限など、世界は見えない敵と今も戦っています。ようやくワクチンの開発が進み各地で摂取が始まっていますが、ワクチンによるアナフィラキーショックなどの症例も出てきておりその要因はまだ見えきていません。


 おそらくコロナウイルスの存在が無くなることはないと見ています。のしかし、ワクチンがある程度効果を発揮し、治療法も確立してくれば、インフルエンザ同様の立ち位置になってくるのではないかと現段階では考えています。完全にウイルスが撲滅するアフターコロナではなく、ウイルスと共存していくwithコロナの社会と考えておくほうが現段階では現実的かなと思います。


 人の生命を脅かしただけでなく、同時に世界経済にも強烈なダメージを与えました。

我々ビジネスパーソンは、自分の身を守りつつも、これからしっかりと経済復興を成し遂げていく必要があります。今日はコロナ禍を経て今後人の動きがどうなっていくかについて少しだけ考察していきたい。


元の世界には100%戻らない。

 前述したように、私も当初は「そのうち終わるだろ」という感覚でいた。まだ学生の時だったため、はっきりとは覚えていませんが、以前SARSウイルスが騒がれた時も、O-157が騒がれた時も、いつの間にか元の世界に戻っていたように感じていたためです。しかし、今回は終わるどころか日を追うごとに感染者数が増え、亡くなる方も多く、医療機関の受け入れ体制も逼迫していきました。そしてこの1年で2回もの緊急事態宣言が発令され、人々は家で生活することを余儀なくされました。

 

 これが1,2ヶ月程度のことであれば、元に戻ったかもしれませんが、生活様式や働き方、休日の過ごし方などが変化して1年も経過した今も出口が見えてこない。まだまだこの生活が続くと思うと、仮にコロナウイルスが完全に息絶えたとしても、元の世界と同じにはならないと推測している。その理由は人々がこの1年で体験したことからくる「意識の変化」にあります。


強制リモートワークがもたらした「人の移動」の変化。

 ビジネスパーソンであれば、一部の現場でしかできない仕事を除いて、リモートワークを体験したと思います。コロナ以前からリモートを採用しているところもありましたが、今回業種業界問わずほとんどの人が一斉にリモートワークをせざるを得ない状況になったことで、一気に今までの常識を吹き飛ばしました。


 「出社するのが当たり前」だった働き方は大きく変化し、通勤時間という時間の削減ができたり、拠点が違う部門との会議もzoom等のリモート会議で済ませることができたり、営業する際にもやはり訪問ではなく、ツールを介したミーティングが当たり前になってきました。


 コロナが終息したとしても、元に戻らないことは何かと言われたら、まず最初に挙げられるのは「ビジネスシーンの移動」でしょう。完全リモートワークにはそれなりに弊害も見えてきましたから、100%今のままだとは思いませんが、より柔軟な働き方ができるようになってくるでしょうし、無駄な出張が多かったことも実感している方も多いでしょう。高い出張費と時間的なコストを捻出する必要があるものだけに限られてくるのは間違いありません。


 航空株を初め、交通インフラ系の株が大暴落していますが、このビジネスパーソンの移動が100%まで戻ることはないと考えると、交通インフラ業界は、この先もかなり苦戦を強いられることになるでしょう。同様に、出張で使われるような地方のホテルや飲食などの関連サービスあたりも、この層が減った分をどうリカバリーしていくかが鍵になってくるのは間違いないしょう。観光については、多少の戻りはあると思っていますが、ビジネス利用の穴を観光需要を取り込んでリカバリーできるほど、安易ではないのは目に見えています。



 仮にコロナが多様落ち着いてきても、この先数年は、海外旅行の市場は壊滅的だと推察できますが、その分が国内旅行にお金が落ちる可能性は大いにあるため、そのチャンスを各地方がどう活かせるかが大きなポイントになってくるでしょう。


 この打開策については、各事業者が単体ではなく、地方自治体、交通インフラ、ホテル、飲食、生産者などが一体となって地域の価値を再創出し、人を引き込む施策と外に価値を持ち出す施策の両輪をしっかり回していかないと、生き残れないのではないかと考えています。また富裕層が海外旅行で使うお金の行き場としても、プレミアムな国内旅行企画も伸びてくる可能性はあるでしょう。


 ただ、これはコロナ以前から地方経済の活性においては、人を地域に呼び込んでお金を落としてもらうというだけでは限界があると思っており、呼び込んだ人が帰った後にもそのエリアに対してお金を使う仕組みを構築しておくことは必要だと思っており、そのポテンシャルが地方には山のようにあります。


コロナ禍によって変わった消費行動。

 人の移動だけでなく、コロナ禍の中で人の消費行動もかなり変化しました。その変化に影響を与えたキーワードは「非接触」「オンライン」「巣ごもり」「不要不急」などがあります。


 例えば、飲食店に行かなくなった分、自炊をすることが多くなったことや、リモートワークや学校閉鎖で、旦那さんや子供が3食家で食べることなどから、食品スーパー、ホームセンター、ドラッグストアなど生活必需品を扱うお店は業績はかなり伸びています。同時に自宅に宅配してくれるネットスーパーの利用率や、Uber eatsや出前観などの宅配事業も一気に利用が伸びているということも、この先、消費者の購買行動に大きく影響を与えます。


 ネットスーパーやUvereatsなどのサービスを今まで使っていなかった人が使い始めたということは、コロナ後の消費行動・購買行動にも大きな影響が出てくると思われます。登録が面倒臭い、やり方がわからないと敬遠していた人が、一度そのハードルを超えてしまえば、その利便性が当たり前になってくる、これは大きい変化です。


 一方で、外出が減った中で、化粧品やアパレルなどは需要自体が減り、大打撃を受けています。同じ小売でも生活必需品と非生活必需品では今後の課題は全く違ってきます。


 店舗集客と需要を失った非生活必需品の小売は、ネットを使った新しい販売方法を積極的に開拓していく必要があるでしょう。また、店舗での営業メインとなる日常必需品を取り扱う小売は、店頭での非接触型の購買方法や、ネットスーパーを開設などをして購買行動が変わった顧客層を取り逃がさないようにしていく必要があります。


ニューノーマルとデジタル技術の掛け算。

 コロナ禍と言われる1年の間に人の行動変化はさまざまなところに現れています。強制的にリモートになったとはいえ、間違いなく働き方や移動に関する考え方は変わっていますし、消費購買行動においても業界ごとに変化が見受けられるはずです。これらをしっかり観察し、コロナがある程度終息した後にも残る変化と、元に戻る変化を推測し、そこにどう対応していくべきなのかと言うことを常に考える必要があります。


 あなたの業界の顧客のニューノーマル(新しい当たり前)はどうなっていくのか、常日頃からファクトをしっかり観察し、先を読んで、先手を打っていく必要があるのではないでしょうか。そして世の中にどのようなデジタルテクノロジーがあるのかということに関心をもち、自社の環境変化にどのように活用していけるのかということも常に考えておく必要があります。デジタルシフトの波は間違いなく起きており、この先さらに加速していくのは間違いありません。


 働き方についても、いずれ記事にしていきますが、全国一斉の強制リモート体験によってさまざまな当たり前が崩壊しているはずです。企業と従業員の関係性も大きく変わってくる可能性もあるでしょう。


 コロナ禍のこの1年がもたらした変化に対応できなければ機会損失となるでしょう、しかし、新たな機会創出によって飛躍的に成長するチャンスでもあるのです。チャンスを生かすかどうかは、今チャレンジできるかどうかです。周りが変化したのを追従している時にはもう時代はその先に動いています。ニューノーマルは何かを想定し、自社にできることは何かを考え、どんどん行動していきましょう。


 最後までご覧いただきありがとうございました。あなたの素晴らしい商品サービスによって、多くの人が幸せになることを願っています。ビジネスの無料相談等も受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

閲覧数:22回
bottom of page